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エチオピア渡航報告〜DAY2〜

  • 2018年11月1日
  • 読了時間: 6分

更新日:2018年11月3日

2日目は、いよいよHamlin Fistula 病院への訪問日です。


今回の活動に賛同してくださり後援についてくださった在エチオピア日本国大使館の方からご連絡があり、私たちのHamlin Fistula病院への訪問にご同行いただけることになりました。

ドライバーの車でホテルから現地まで向かいます。

アディスアベバ市内は排気ガスがひどく、野良犬がたくさんいます。ビルが立ち並ぶ一方でバラックの建物がたくさんあります。



お世辞にも、綺麗な街並みとは言えません。

そんな街並みを車の中から眺めながら、Hamlin Fistula HOSPITALという看板を見つけ、ドキドキと少しの不安を抱え敷地内に入りました。



敷地内に入った瞬間、今まで見てきた市内の様子、空気とはガラッと変わりました。




まるで、自然豊かな立地にある日本の神社の中のような、とても神聖な空気でした。

エチオピアについて、初めて深呼吸をしました。

施設の方が、事前に連絡を取っていたコーディネーターの方のオフィスに案内してくださいました。

彼は、日本から来た私たちを笑顔で迎え入れてくれました。その笑顔を見て、今までの緊張が少し安らぎました。

オフィスの中で私たちにとても丁寧にHamlin Fistula 病院の成り立ちや制度について教えてくださいました。



ここでは、患者さんには4週間のプログラムが用意されているといいます。

最初の1週間で手術ができるまでの体力をつけ、その後手術が行われます。

その後安静の期間を経て、自分の足でしっかり歩けるようになるようにリハビリを行います。そして最後の1週間で、家族計画や裁縫、語学等の勉強をその人にあった形で提供するとのことです。

そして退院する日には、綺麗な刺繍のワンピースがプレゼントされるのだそうです。

運営は世界中から集まる寄付金で行われているとのことでした。


施設のことを丁寧に話してくださるそのまっすぐな瞳から、この施設に対する愛をひしひしと感じました。

 続いて、施設内を案内してくださいました。綺麗に手入れをされた庭を歩くと、病室、手術室があります。手術室の壁にはエチオピア現地の方が書かれた絵が飾ってありました。

若い女性が結婚してから、出産をし、そこからフィスチュラになり、暗い狭い小屋に入れられ、そこから意を決してこちらの病院に来て再び笑顔を取り戻すまでのストーリーが描かれていました。



その絵に、胸が締め付けられそうになりました。


その後、患者の方が作成した作品が購入できる場所に案内いただきました。


ひと針ひと針に思いを込めて縫ってあります。

こちらは購入するとその金額は全額作成者のもとに入るそうです。

素晴らしい仕組みです。


施設を一通り見学させていただいた後、事前のメールでも打診はしていたのですが、チアを通じて患者さんと笑顔の時間を共有したい想いを伝えると、快く病室に患者の方を集めてくださり、チアを披露する時間を作ってくださいました。




病室に入る前、出発前から抱えていた不安が押し寄せました。

みなさん、受け入れてくださるのだろうか。変な目で見られるならまだしも、不快な思いをさせてしまったらどうしよう。。

でも、ここまで来たから、まずは私が楽しもう。笑顔になろう。そうしたら、楽しさと、笑顔が伝染していくはずだ。それは、世界共通だ。

どんなパフォーマンスでも、1ミリでも不安や迷いがあると、成功しないと私は思っています。

いざ、心を整え、衣装に着替え、ポンポンを持って患者さんが集まっている病室に向かいました。

スタッフの方が通訳に入ってくださり、私たちがここに来た想いを、丁寧に丁寧に皆さんにお伝えしました。

そして、みなさんと一緒にチアをする前に、デモンストレーションとして二人で精一杯チアを披露しました。するとみなさんの顔が徐々にほころび、手拍子をしてくださいました。

その後は、みなさん私たちの真似をして、何度も一緒に、声を出し、共に踊ってくれました。中には、患者の旦那さんも来ており、その方も、看護師の方も、スタッフもみなさんも、共に踊ってくれました。

どんどん、その空間にいる方の口角が上がり、目が細まり、声が高くなっていきました。

「私たちは、おなじ女性。女性は、皆全て美しい。エチオピアと日本は離れているけれど、私たちの心はいつでも繋がっている。もし悲しい時や辛いことがあったら、このリストバンドをみて、一緒に過ごした笑顔の時間を思い出して欲しい」

こう伝え、リストバンドをプレゼントしました。

リストバンドをプレゼントして歩くたび、みなさん、キスとハグをしてくれました。

自分の部族独特の感謝表現をしてくださった方もいました。ハグからなかなか話してくれない方もいらっしゃいました。

その場にいる皆の笑顔を見て、

「受け入れてもらえた」

それを感じられ、色々な感情がこみ上げて、涙が出そうになりました。


その様子を見ていてくれたスタッフの方が、病院の敷地内にあるHamlin Fistula 病院の創立者であるHamlin 氏のお宅に案内してくださりました。

Hamiln氏は、なんと94歳です。

Hamiln氏は、自分の足で力強くたち、私たちを笑顔で迎え入れてくださいました。

エチオピアから遠く離れる日本から来たということに、とても喜んでくださいました。日本のこと、私たちの想いなどを彼女にお伝えすると、とても嬉しそうに聞いてくださり、さらに、病室で披露したエクササイズダンスをHamlin氏の前でも踊る機会をいただき、とても神々しい時間を過ごすことができました。



胸がいっぱいで、私たちは、Hamlin Fistula Ethiopiaを後にしました。



この病院を後にした私たちは、再びドライバーの車に乗り、次のアポイント先、アベベチ・ゴベナ孤児院に向かいました。

私たちがエチオピアに訪れたのは、大雨季だったのですが、Hamlin Fistula 病院を出た途端激しい雨に襲われました。途中車の窓ガラスからゴンゴンと音がしてきたらと思ったら、なんと雹まで降ってきました。あんなに粒の大きな雹は人生で初めて見ました。

Hamlin Fistula 病院に滞在していた時間帯は清々しいほどのいいお天気だったので、改めて、神聖な時間でした。

そんな天気にみまわれながら、やっとの思いで孤児院に着きました。

こちらの孤児院は、NPO法人武蔵野クラブさんにご紹介をいただきました。

アフリカのマザー・テレサと呼ばれているアベベチ・ゴベナ氏が1980年にエチオピアを襲った干ばつと飢饉の際に孤児となった二人の子供を助けたことをきっかけに、孤児院を創立したそうです。

施設では寝室や食堂、勉強部屋、遊ぶお部屋など様々なところを見学させてくれました。

子供達はとても人懐っこく、少しはにかんだ笑顔で私たちを迎えてくれました。 施設の中は清潔に保たれ、平和な穏やかな空気が流れていました。

私たちは遊び部屋で少しの間子供たちと一緒に遊ばせてもらいました。 作成したチラシで紙鉄砲や紙飛行機などを教えるととても興味津々で目をキラキラさせて一緒に作りました。子供は、どの国も子供も、本当に可愛いです。



施設の方と話していて、エチオピアに生まれた子供を一人でも助けたい。その子供の一生の幸せを応援したい。という思いがひしひしと伝わってきました。



こうして、2つの施設を2日目にして訪れることができて、本当に濃厚で、色々な思いが詰まった2日目が終わりました。

 
 
 

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