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エチオピア渡航報告〜準備編〜

  • 2018年10月23日
  • 読了時間: 3分

更新日:2018年11月2日

私達は2018年8月14日から8月19日までエチオピアに渡航してきました。



エチオピア渡航の目的は、「産科フィスチュラ」という難産による合併症の世界で唯一の専門治療病院であるHamlin Fistula 病院を訪れることでした。


産科フィスチュラとは、分娩時に児頭が産道を長時間圧迫することにより、母体の膀胱・膣・直腸などの組織が壊死し、瘻孔(ろうこう)=フィスチュラが形成されることで、 その結果として、 膣から尿・便が漏出し続け、日常生活や社会生活に甚大な影響を及ぼします。

尿や便が常に垂れ流しになり、臭いなどのこともあり、コミュニティから疎外され、1人で小屋に閉じこもることを余儀なくされることもあるそうです。


オーストラリア人の医師であるHamiln夫妻がエチオピアに訪れた際にこの状況を知り、産科フィスチュラで苦しむ女性を救う為にこの病院をエチオピアに設立しました。



治療等は全て寄付金で運営されています。

このフィスチュラという病気とそれを取り巻く現状を知り、人として、女性として、チアリーダーとして何か役に立つことはできないかと考え、エチオピアへの渡航を決めました。


「少しでも何か出来れば」という想いはあくまで私たちの一方的な気持ちであり、大切なことは私たちの行動や気持ちがどう患者の方や病院に役に立つのか、だと思います。


1回の手術は約6万円であり、もしかしたら、私たちの渡航費を寄付としたほうが実際の役に立つのかもしれません。

そのような想いを持ちながら、元々の医療知識がないため、英語の勉強も兼ねて海外のフィスチュラの情報を集めました。

色々な情報を収集し浮かび上がる課題の中で、私たちが貢献できること・・・

それがエクササイズダンスと啓発パンフレットでした。


日本で観ることができた「Walk to Beautiful」というフィスチュラのドキュメンタリー映画では、フィスチュラにより常に尿が垂れ流しになり、1人で小屋で暮らす女性が描かれていました。



また、海外のサイトにもフィスチュラの女性が村人から迫害され、小屋に閉じ込められ、手術を受けるための筋力がないこと、また手術後にもリハビリレーションなどが必要ということを知りました。






この手術前・手術後のリハビリテーションに寄与出来ないかと、エクササイズを取り入れたチアのダンスを作りました。

このダンスには下記の要素を考えました。


●1人ではなく、周りにいる人たちと楽しく体験できる

●より健康的な体を手に入れる。特に股関節周りを鍛えるためスクワットを4セット

●自分と相手を応援するためエチオピアの言語「アムハラ語」のコール(踊りながら声を出す)を入れる

●自分を大切に抱きしめるという振りを入れる


https://www.youtube.com/watch?v=tvC3aovsLl0&t=3s


また、産科フィスチュラは難産による合併症でもあり、出産前検診などで病院に行けば発生率を低下させることができるため、妊娠をしたら病院に行くことを推奨すること。

そして、フィスチュラ=呪いという知識不足からくる誤解もあることから、フィスチュラは呪いではないということを伝えるパンフレットをアムハラ語で1000枚作成し、普及啓発の為にエチオピアで配布出来ないかと考えました。





日本特有の疾病に対し突然エチオピア人が励ますために踊りに来た、と想像して下さい。

正直、人種・言語・文化・習慣、そして情報が少ない中、情熱と葛藤の間を右往左往しながらの準備でした。




 
 
 

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